【看護師の転職】転職回数や初めての転職年齢の実際!

『今の職場を辞めるか、続けようか迷っている』

『みんなどのタイミングや年齢で転職をしているの?』

こんな悩みや不安、疑問を抱えている看護師さんはいませんか?

厚生労働省の「看護職及び医療関係等の実態調査」によると、3回以上の転職を経験している看護師は48%もいます。

また初めて就職した職場の退職年代は20代が74%。つまり20代で初めての転職や退職を経験をしている人が多いのです。

看護師の転職実態について情報をまとめているので、転職を迷っている・悩んでいる方はヒントにして下さいね。

目次

看護師の労働状況

そもそも看護師免許を取ってから実際に看護師として働いている割合や、勤務場所はどんなところが多いのでしょうか。

意外と看護師免許を取っても看護師以外の道

で働いていたりすることもあるのです。

また新卒後は病院で働く人が多いと思いますが、勤務場所としてはどんな場所が選ばれているのでしょうか。げん

厚生労働省の「」や日本看護協会の「看護統計資料室」を参考に見てみましょう。

働いている看護師の割合・潜在看護師

看護師免許を習得後、看護師として働いているのはどれくらいの割合でしょうか?

厚生労働省「看護職員確保対策に向けた看護職及び医療機関等の実態調査」の調べによると、

  • 就業中の人が62%
  • 非就業が34%
  • 看護師未経験が4%

看護師免許を持っている人の4割弱が看護職として働いていないのです。

そして厚生労働省の調べでは2012年の時点で潜在看護師が71万人いると言われています。

看護師はどんな場所で働いているの?

日本看護協会の「看護師・准看護師(年次別・就業場所別)」(2019年)によると

  • 病院 68.9%
  • 診療所 15.0%
  • 介護老人保健施設 2.1%
  • 訪問看護ステーション 4.3%
  • 介護老人福祉施設 2.0%
  • 居宅サービス等 3.1%
  • 看護師等学校養成所・研究機関 1.3%
  • 事業所 0.3%
  • その他 0.6%

看護師といえば病院で働いているイメージが強いですよね。

約7割の看護師が病院で働いており、3割がその他の診療所や施設などで働いているという結果でした。

統計資料を見ると病院で勤務する看護師の割合は一番高いですが、年々その割合が徐々に低下していることがわかりました。

その一方、訪問看護ステーションは2010年は2.7%だったのが2022年には4.3%に増加しています。

医療政策が病院から自宅へ療養環境を変えている影響が感じられます。

看護師の転職のリアル

看護師の転職回数

看護師はいろんな分野の職場で勤務することができます。

今働いている職場の他にも気になっている医療分野がある方は多いでしょう。

転職を考えて転職エージェントに相談した時に「転職回数が多いと転職に不利になる」と言われるという噂を聞いたりも。

では、実際に看護師はどれくらいの転職をしているのでしょう。

厚生労働省「看護職員確保対策に向けた看護職及び医療機関等の実態調査」によると、

  • 転職経験なし 29%
  • 1回 23%
  • 2~4回 40%
  • 5回以上 8%

となっています。7割の人が転職経験があり、2~4回の転職回数が4割と一番多い結果でした。

その一方、初めに就職した会社で継続的に働いている人も3割はいることがわかりました。

これはあくまで私の体感なのですが、40代以降のベテラン看護師が新卒からずっと同職場で働いている人が多い印象です。

今と比べて終身雇用制度の風潮が強く、お給料も年功序列で増えていく割合が高かった影響などがあるのかなと考えています。

私も実際にベテラン先輩看護師さんから「同じ所で長く務める方が安心だよ。」「退職金や昇給も長く働いた方がいいよ。」などと話を聞いたこともあります。

個人的には転職回数は、「その人がどう働きたいかで変わっていいもの」だと考えています。

もちろん同じ職場で経験を積んでいくのも素晴らしいことです。地元の医療に貢献したいと考えたり、安心な人間関係の良い安心な職場で長く働きたいという価値観もあると思います。

私は高齢者の健康や生活をいろんな視点・分野から見てみたいと思っていました。

なので治療の場としての病院、自宅での医療・生活を知りたくて訪問看護ステーション、施設の実際を経験するために有料老人ホームと4回は転職をしています。

20代で4回転職をしましたが、今の病院で採用して頂くことができています。

しっかりと自分の目標や目的を持って転職に臨めば、転職回数だけで採用が決まることは少ないと思っています。

最初に転職した年齢

厚生労働省の調査によると、最初に就業した職場の退職時年齢は20代が74%でした。

そして最初の職場で働いた期間は

  • 1年未満 4%
  • 2~5年 38%
  • 5~10年 26%

という調査結果が出ています。

この内容からも20代で初めての転職をする看護師が多いとわかりました。

1・2年目は仕事を覚えたり勉強するので必死になり、3~4年目で少し業務がわかり始め、新人指導を行ったり。

3、4年で病院から借りていた奨学金の返済終了期間になる人もいるでしょう。

4~5年目あたりからチームリーダーを経験し、次へのステップアップを検討するようにもなってきます。

それと同時に20代半ばから後半にかけては女性結婚・出産というライフイベントを迎える人も多いです。

看護師としてのスキルアップや、自分の生活に応じて職場も考えた結果、20代で最初の転職を行う割合が高くなっているのではないでしょうか。

転職した理由は?

参考:株式会社ビズヒッツの「転職理由に関する意識調査」 対象:転職経験のある看護師202人

転職理由人数
1位転居のため38
2位人間関係の不満35
3位夜勤がつらい28
4位収入を上げるため21
5位労働時間への不満20
6位希望の診療科に移るため15
7位仕事内容への不満14

転職理由の第1位は「転居のため」でした。

引越しの理由は結婚や配偶者の転勤、家族の事情があると思われます。

その他では人間関係や労働時間への不満、夜勤の辛さなどマイナス点を改善するために転職しているとの理由が上がっています。

収入を上げたい、希望の診療科にうつるためというポジティブな理由は全体の約18%でした。

転居などのやむを得ない理由で退職するパターンと、職場とのミスマッチで退職をするという理由が多いようですね。

転職後の状況はどうなのか

転職後はどんな場所で働いているのか

病院に就職した看護師は、2社目も同程度の規模の病院か、より小さい規模の病院を選択することが多いです。

2社目から3社目に転職する時は同規模の病院に行く割合が2~3割だそうです。

そして3回目の転職からは、施設や訪問看護ステーションに就職する看護師も見られて、就業場所が多様化してきます。

2つ目、3つ目の職場の勤続年数は3~4年が多いです。

2回目の転職で5%の看護師が訪問看護ステーションに就職しているとのデータがあるので、30代から40代の転職を機に訪看に挑戦している人もいるということではないでしょうか?

転職による雇用形態の変化

最初の就職では95%の看護師が正規職員として勤務しています。

その後2つ目の職場では正規職員として就職する人は73%、3つ目の職場では64%

転職の回数ごとに派遣やパート、アルバイトといった非正規職員になる確率が増えているのがわかります。

結婚して、子どもができたりと生活スタイルが変化していく影響があるのではないかと思います。

独身時代は自分だけの時間を過ごすことができますが、結婚して子どもができると家族のことを優先させたい時がでてきますよね。

正規職員だと夜勤をしなければいけなかったりして、子どもが小さい場合は難しいことも。

子どもの予定や家の事情に合わせやすいように、パートやアルバイト・派遣を選ぶ割合が増えているのではないでしょうか。

まとめ

・看護師の7割以上は転職経験をしている

・初めての転職時期は20代が多い

・転職回数は2~5回が多い

・最初の転職では病院に就職することが多いが、その後転職回数を重ねるごとに就職場所は多様化する

・転職回数を重ねるごとに正規職員の割合は減少していく

転職についての実態はこのようになりました。

転職について悩んでいるという方は、他の看護師はどのような転職状況なのかを知って参考にしてもらえればと思います。

自分に合った職場で楽しく働く看護師が増えると嬉しいです♪

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この記事を書いた人

看護師とライターの兼業。より良い医療現場と疲れた看護師さんを減らすことが目標。平凡看護師の私が少しでも仕事やプライベートで生き返るための方法を書いています。

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